2024 CAFネビュラ展 入場無料
会期/2024年11月6日(水)〜11月17日(日) 11月11日(月)休館
時間/10:00〜17:30 最終日15:30まで
会場/埼玉県立近代美術館 一般展示室
特別企画/オープニングセレモニー 11月10日(日)15:00〜16:00/展覧会場内
ワークショップ 11月9日(土)13:30〜15:00 ※雨天の場合11/16(日)
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出品作家紹介(103名)
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特別企画
1. オープニングセレモニー11月10日(日)15:00〜16:00/展覧会場内
2. ワークショップ「しめかざりつくろう」
日時:2024年11月9日(土)13:30〜15:30
※雨天の場合11/16(日)
場所:北浦和公園内 [Google Map]
受付:2024CAFネビュラ展受付
(埼玉県立近代美術館館B1F)にて
当日10:30から整理券配布 ※定員40名
材料費:500円
主催
さいたま国際芸術祭実行委員会・2023CAFネビュラ展実行委員会・CAF.N協会“現代美術”の時代
CAF.Nは、前身の「埼玉美術の祭典」1978から数え46年を経る。1984年に「現代美術の祭典」、1989年に「Contemporary Art Festival」と改称されて現在に至る。
我が国では歴史を記す場合、古代、中世、近世等の時代区分を用い、一般的には明治維新1868年から第二次世界大戦の終戦1945年までを近代、戦後以降を現代としており、美術もこの区分に従っている。近代をModernとするのに対し、現代はContemporaryと表記している。その意味は“同時代の”“ 今の”という事で、Contemporary Artは“ 今の美術” “ 同時代の
美術”という事から現代美術とされる。
しかしそれでは終戦から80年を経た今日までを、ずうっと今の美術として捉えてきた事になる。この表記では80年前もこれから30年後、同時代美術、つまりいつまでも現代美術なのである。CAF.Nが掲げる“現代美術”と“現代”の“美術”は別の意味を持つものと考えられる。後者では戦後の美術全体を指し、多くの公募展に出品された具象系作品も全て含む事となる。現代美術と現代の美術との違いは曖昧で、その使われ方もまちまちだ。今日“現代美術”は、独立した一つの用語で一定の意味を持つと考えられるが、その定義や用語規定は難しい。美術としての表現方法や様式が多様にして広範なため、実像が明確に掴み得ないからで、各人が自身のイメージで捉えている様に思われる。
戦後80年の美術を振り返ると、終戦後の1949年に読売新聞社主催の「読売アンデパンダン展」が開催され、この通称「読売アンパン」が戦後の新しい美術発表の舞台となった。戦前の抑圧から解放され、新たな創造を計る美術グループが次々と誕生した。日本画の「パンリアル美術協会」1948年、前衛陶芸の「走泥社」1948年、瀧口修造の「実験工房」1951年等々が活動を始めた。1954年には吉原治良を中心に「具体美術協会」が結成される。この“具体”が世界的となったのは、新しい美学で抽象表現を論じ、“アンフォルメル”を提唱したフランスの美術評論家M・タピエとの出会いによる。1957年に来日したタピエが具体の活動に共感した事で海外にも知られ、日本では“アンフォルメル旋風”が起った。福岡では菊畑茂久馬が中心となり「九州派」が結成(1957年)され、過激な美術運動を展開した。60年代に入ると吉村益信、篠原有司男、荒川修作等の「ネオダダイズム・オルガナイザーズ」(「ネオ・ダダ」)が結成、アナーキーで破壊的なパフォーマンスを行った。「具体」「九州派」「ネオ・ダダ」は読売アンパンを舞台としたが、出品規定(陳列作品規格基準)に反する作品があり、美術館側が作品を無断撤去する事件も起り、1963年第15回展で中止となった。同年には「ハイレッドセンター」が結成され、様々なハプニングを繰り広げた。概念芸術が出現し、“ 反芸術”という言葉が広がった。
こうして見てみると、彼等が追求したものが一貫して“前衛”であった事がわかる。そのため作品は実験的、挑戦的で常に過激であった。1960年代はその絶頂期で、メディアでは前衛芸術が数多く取り上げられた。この後の“もの派”以降になると前衛という言葉は次第に少なくなるが、一途に“前衛”に突き進んだ美術家達の熱い活動が、現代美術そのものでその点からすれば、前衛芸術と現代美術は同義語と言える。私見だが日本では、終戦から約10年間がプレ現代美術期で、60年代に絶頂期を迎え、70年代半ばから90年代が高揚期だったと思われる。そして沈静期とも言える今日、美術のトレンドはマンガ、アニメへと移行し、CGアートが市民権を得ている。間も無く生成AIが作品を制作し、人間の手技は不用となりそうだ。これをポスト現代美術と断じ難いが、美術家はこれから何を目指すのであろう。前衛こそ語られなくなったが、未知の世界に挑む事に変わりはない。既存の現代美術のあり方を捉え直し、新たな視点でこれを見直す事は、もはや不可避の様に思われる。
ネビュラの可能性 ―埼玉からの発信―
CAF.NのNはNebula(ネビュラ)の頭文字で星雲の意味です。アートの交流が渦巻き状に展開されること、充満したアートのエネルギーが新しい時代に生きる人達に届くことを願って名付けられました。
CAFは1978年以来、埼玉美術の祭典、第1次CAF、第2次CAFと呼称を変更しながら現代美術のコンセプトと表現の問題を社会に問う運動を展開してきましたが、これに加え地域とアートの交流、さらに国際交流の方向性を中軸に位置づけ「CAF.Nebula」と改称し新たに出発しました。
それは一極集中の進歩発展的思考に見直しがかかり個人や地域の独自性が求められている現在、アーティストの自由で純粋な思考が硬直化した地域の現状を打破する糸口を生み出せるかもしれません。あるいは異なる文化や状況の中で創作された作品を目の前にした時、新しい生き方にヒントを与えることができるのではないでしょうか。
インターネットにより世界のどこでも情報が共有できるようになりました。それゆえの多様化による個々の価値観に重きがおかれる過渡的な現状において、私達は自覚的な開かれた視点で現代を表現する必要があるのでしょう。
星雲は多くの星を内包し新しい粒子を生みながら変化し、そして渦になり雲の形状を成します。私達もいわば変遷を続けながら常に新しくありたいと考える集合体です。
CAF.Nはここから地域へ海外へとアートの力を発信していきます。
展覧会開催の歴史
1978~’83 | 埼玉美術の祭典(6回) |
1984~’87 | 現代美術の祭典(4回) |
1988 | 現代美術120人展(Pre-CAF) |
1989~’91 | Contemporary Art Festiva(l 第一次 CAF)(3回) |
1993~2003 | Contemporary Art Festiva(l 第二次 CAF)(10回) |
2004~現在 | Contemporary Art Festival Nebula(埼玉県立近代美術館、2013、'14 せんだいメディアテーク)(19回) |
CAF ネビュラ協会のプロジェクト
2004.7 | アイスランド日本現代美術展(アイスランド、ハフナルボルグ美術館) |
2005.4 | CAF.N 京都展(京都、ギャラリーそわか) |
2006、’08、’10、’12 | CAF.N 横浜展(横浜市民ギャラリー) |
2006.4 | 2006 CAF.N ミシガン展(ミシガン大学ギャラリー) |
2006~’13 | コンパレゾン展(グランパレ/パリ) |
2007.2 | CAF.N 銀座展(東京・銀座、ギャラリー風) |
2007.5 | CAF.N 松江展(島根県立美術館) |
2007.9 | CAF.N 仙台展(せんだいメディアテーク) |
2008.4 | CONTEMPORARY ARTISTS OF JAPAN(ノースアリゾナ大学ギャラリー、USA) |
2008.5 | CAF.N ラトヴィア展(リーガ国立海外美術館、ラトヴィア) |
2010~2018 | CAF.N びわこ展(大津市歴史博物館) |
2011.5、2017.6 | CAF.N 金沢展(金沢21世紀美術館) |
2012.8 | CAF.N 熊本展(熊本県立美術館) |
2014.7 | CAF.N 渋川展(渋川市美術館) |
2019.5 | CAF.N 坂戸展(アートギャラリー月桂樹) |
2019.8 | CAF.N メキシコ展 ― 合流点 ―(グアナファト大学ギャラリー) |
2020.7 | CAF.N びわこ展 ― KUROGO Vol.1 ― |
2020.8 | CAF.N びわこ展 ― 湖の覚層 Vol.1 ― |
2021.3 | 春のCAF.N展 2021 |
2022.5 | CAF.N金沢展(金沢21世紀美術館) |
2022.7 | CAF.Nびわこ展(大津市歴史博物館) |
2023.4 | CAF.N秩父展(秩父美術館ギャラリー) |
2023.5 | CAF.Nびわこ展(大津市歴史博物館) |
2024.7 | 2024DCAA定期展ゲスト参加(大邱文化芸術会館⁄韓国 大邱) |
Possibility of Nebula -Message from Saitama-
The letter “N” of CAF.N is the initial for Nebula, named to wish that our artistic interaction
spread out spirally and our energy of art reach out to many people living in this new era.
Since 1978, CAF, changing its name from Saitama Art Festival to CAF-First Stage, and then
to CAF-Second Stage, inquiring to the society the concept and expression issue of contemporary
art, we have developed as an artistic movement. Moreover, putting community-art-exchange and
international art exchange at the position of axis, we made a new start as “CAF.Nebula”.
Rethinking the one-directional progress thought and originality of people and communities
sought nowadays, free and pure ideas of artists may lead to some clues for breaking down
this ossified current state. Or more, by encountering art works created in different cultural
environments, hints may be given to our new life.
Today, we can share information by the internet everywhere in the world. Therefore, in
the excessive-like current situation that importance is placed on individual sense of values by
diversification, we need to express this era by subjective open viewpoint.
Nebula, including many stars make change creating new particles to a spiral and then form a
cloud. We are, so to speak, an aggregation wishing to be always fresh and new, making transition.
CAF.N will transmit the power of art to the community and abroad from this place, Saitama.
Thirty years have now passed since we first started to hold exhibitions. Examples include:
1978-’83 | Saitama Art Festival (6 times) |
1984-’87 | Gendai Bijutsu Festival (4 times) |
1988 | Exhibition of Contemporary Art by 120 Artists (Pre-CAF) |
1989-’91 | Contemporary Art Festival (CAF, in its initial stage) (3 times) |
1993-2003 | CAF (in its 2nd stage) (10 times) |
2004- | CAF.Nebula Exhibition (The Museum of Modern Art, Saitama, Sendai Mediatheque) |
By means of projects such as these, CAF exhibitions were originally intended to raise social awareness of the expressions and concepts of contemporary art. The planning and managing of all the CAF exhibitions is done by the artists themselves.
PROJECTS OF “CAF.N Association”