現代美術 2019CAF.N びわこ展

2019 CAF.N びわこ展

現代美術びわこ展

記録

■ 名称=2019 CAF.N びわこ展
■ 会期=2019年9月3日(火)〜8日(日) 
■ 会場=大津市歴史博物館
■ 入場者=608名

出品者

池田丈一・稲葉広樹・上木淳吉・上田康宣・うらゆかり・小多譲仁・片山龍一・鎌田戸喜子・岸田章弓乃・貴志勉・久保直美・小泉桂子・坂田甚内・笹部紀子・佐野耕平・下川まち子・志水昌弘・鈴木典明・ 高島芳幸・高田靖子・種池仁志・辻並啓子・鳥居宏・ 仲野真・長野由美・並河冨美代・仁尾麻友子・ノブコウエダ・畑千秋・樋口愛・日花治子・平井亮汰・フジイタケシ・藤原和子・藤原昌樹・藤原みどり・堀健・松田朋子 ・ 松田フサ子 ・ まつもとやすこ ・ 水嶋康宣 ・ 三谷紘子 ・ 村上博 ・ 森本恭代 ・ 山中隆 ・ 山端 篤史 ・ 吉岡ちえ子 ・ 吉田正 ・ 吉村美紀 ・ 若林節子 ・【特別出品】 藤樹の里キッズアート(小・中学生による共同制作作品)
合計50名(平面:26名・立体:24名)+1(特別出品)

概況

 大津市歴史博物館において企画展示室A・Bの両室を使用し、9月3日(火)から8日(日)までの会期で、地元作家と共に展覧会を開催しました。恒例となった展覧会初日の当日搬入・展示作業は、時間に追われ慌ただしい状況ではありましたが、年齢に関係なく助け合い、円滑で自然な形で作家間の交流をはかることができました。また、作品そのものへ焦点を当て、純粋芸術として作品の存在を明確にすることもできました。表層的なものではなく、アートの根幹にあるそれぞれのメッセージを大切にした絵画と彫刻による納得のコラボレーションが10回目の開催にしてようやく実現できたのではないかと感じました。今回の運営は、我々の持つ様々な視点を真正面から他者の理解へ繋がるよう努力しましたが、残念ながら届かぬところもあり、アート不理解の根深さを実感することもありました。良くも悪くも、時間をかけて信念を曲げずに活動を続けてきたからこそ見えた貴重な環境であったのは確かです。本展の恒例となった「巨大シャボン玉」「くるりんスティック」「現代詩」のワークショップの開催、成安造形大学地域連携推進センターと連携を図る等、たくさんの方々と協力しながらアートの入り口も確実にカタチとなってきました。共催事業の「藤樹の里キッズアート2019」で小・中学生が制作した彫刻作品を展示していたこともあり、参加した小学生が親子で来場し、ワークショップにも参加してくれたことは嬉しい出来事でした。8日午後にはギャラリートーク「ギャラリー散歩」を開催し、出品作家と一般の参加者が作品鑑賞しながら、それぞれの言葉でアートに対する思いを語りあい、予定時間を超過する程内容の濃いものとなりました。このような取り組みにより、幼児からお年寄りなど、分け隔てることなく万人がアートを楽しめる環境がそこに現れ、作品の在り方の模索、新たな可能性への気づきと発見へと繋がりました。
 入場者数は608人。海外からの旅行者や親子連れ等の鑑賞、デイサービスセンター利用者様の団体鑑賞等、「CAF.Nびわこ展」を目指してたくさんの方にお越しいただき、時間をかけて鑑賞いただくこともあって会場内は人が途切れることはありませんでした。受付では、展覧会の感想や表現者へ励ましのお言葉、今後の提案などなど、うれしいお声を掛けていただきました。改善すべき点は数々ありますが、これまでの反省点を克服できるような新たなチャレンジに繋がり、希望にあふれる「10回開催記念展」に相応しいものになったのではないかと思います。
 多くの方々に興味を持っていただけたのも、皆様のご理解とご協力があってのことだと思います。ご支援、ご協力いただいた皆様に深く感謝いたします。
(藤原昌樹)